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医師の高額求人選びは下調べ不足により失敗する
求人情報のみを鵜呑みにし転職先を決める医師は、転職に失敗する可能性が非常に高くなってしまいます。私のところにも転職希望の医師から相談が舞い込みますが、既に転職の失敗経験を持つ医師の多くが、求人のみで応募を決意している傾向が見られます。
特に年収アップを狙った医師転職は注意してください。医療機関も魅力的な求人を公開し医師を募ります。求人に記載されている内容と実際のところが違うケースもなくはありません。
魅力的な求人であればあるほど自ら下調べを実行し、それが事実であるかの確認をしなければならないのです。
高額求人に飛びつく医師が転職に失敗するようなケースは、その大半が下調べの欠如、あるいは不足と考えておくべきでしょう。
待遇の良さの裏には必ず理由があるため、下調べを入念に行い納得した上で応募することが求められます。
自分のスキルと許容できる業務量を把握しよう
高待遇を謳っている求人や医療機関全てに問題があるわけではありません。虚偽の内容を求人に記載している医療機関はむしろ少数派です。
そもそも”なぜ高額な年収を提示しているのか”、その理由を考えるべきでしょう。
多くの場合は虚偽ではなく、相応の実力を持った医師を募っていると考えられます。つまり、高度な技術や深い経験を持った医師を求めており、そうした医師は高待遇で迎えるという医療機関側の意思の表れと捉えるべきなのです。
その期待に応えられるほどのスキルや経験があなた自身にあるのかについて、丁寧に検証していかなければいけません。
また、高待遇案件を出す医療機関は医師不足に悩んでいる可能性も高く、もし入職すれば想像していなかったような激務が待っていることもあります。果たしてそれに耐えられるのか、あるいは提示された年収とのバランスを考えたときに納得できるのかなども真剣に考える必要があるでしょう。
高額であればあるだけそれなりのスキル・業務量が要求される可能性
医療機関側は医師の働きやそこから生まれる成果の対価として年収を設定しているわけですから、楽をして高収入を得ることができないことは当然でしょう。
また、年収額が上がれば上がるほど、求められるスキルや経験、業務量といったものも増えていきます。仮に採用されたとしても、果たして求められたものを十分に発揮できるかどうか、この点については自己分析などを丁寧に行い把握しておかなければいけません。
医療機関の求めるスキルや経験を入念にリサーチしましょう。業務量に関しても、様々な手段を用いて確認しておく必要があります。
その上で自身のスキル等と照らし合わせながら、長期に渡り働き続けられるかどうかの判断を下すべきです。
実際に病院に足を運ぶのも大切
医療機関の実態などについて様々な手段を用いて確認しておくべきだと説明しましたが、その手段の中には、実際に病院等に足を運ぶことも含まれます。
いくら求人とにらめっこをしても、その医療機関のことなどわかりません。病院の運営するサイトなどもそうですし、口コミや評判などもそうでしょう。
自らの目で見たことを何よりも信用すべきです。私もコンサルタントとして医療機関のことは入念に調べ、転職希望医師に対し全てを正直に伝えはしますが、それでも必ず病院には一度足を運ぶことを求めます。聞いたことと見たことが必ずしも一致するとは限らないためです。
特に病院の雰囲気などは言葉で伝えるのが難しいところでもあります。本人が肌で感じ取ることが何よりも重要なのです。
高待遇を望むのであれば、なおさら自ら医療機関へと赴き、必要に応じてその病院の医師や職員、患者などとも接しながら情報収集を行うべきでしょう。