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医師が都市部へ転職するメリット
都市部は人口が集中し、同じように医療機関や医師たちの数も多くなります。
では、医師が都市部で働くメリットはどこにあるのでしょうか。それを考えてみましょう。転職先エリアの選択は非常に重要なポイントとなるため、そのための参考としてください。
最新の医療現場でスキルアップにつながる
医師としてのスキルをアップさせるために必要な要素は幾つか考えられますが、その一つに“最先端医療に触れること”があります。医療は日進月歩とよく言われますが、新たな知識や技術を身に付ける医師は、常に新たな医療技術や症例と接しているのです。
都市部で働くことで、こうした最新の医療現場に身を投じることが可能となります。大学病院はもちろんですが、巨大な病院及び医療組織というのは都市部に集中しますから、そうした医療機関への転職が実現できれば最新の医療に触れる機会も必然的に多くなるでしょう。
研究会や学会などの開催も都市部で行われることが多いため、そうした場へと足も運びやすくなり、知識や情報の更新も地方にいるよりもしやすくなるはずです。
求人数が多い
転職の際には、求人数の多さがそのまま選択肢の多さに直結します。選択肢が多ければ多いほど自身にマッチした求人と出会いやすくなるため、満足のいく転職がしやすくなるのです。転職先へと求める条件の多い医師であればあるほど、都市部への転職にメリットを感じるはず。
医療機関のみではありません。製薬メーカーや一般企業といった病院及びクリニック以外の求人も都市部には多く存在するため、これまでとは全く異なる分野へと挑戦したい医師にとっても都市部への転職にはメリットが出てくるでしょう。
転職活動の際には、できる限り多くの医療機関へと足を運び自分の目で情報を仕入れることも重要となりますが、都市部であれば交通機関も利用しやすく移動にも便利なため、応募前の病院訪問やその後の面談・面接などの数もこなしやすくなります。都市部で働くメリットを、より感じることができるでしょう。
専門分野のスキルを伸ばせる
都市部の、特に大きな病院では、専門性を持つ医師が求められます。医師数も十分確保できていますから、あらゆる分野や領域に精通している医師よりも、特化した知識やスキルを有している医師の方が重宝される傾向があるのです。
言い換えれば、都市部にある医療機関で働くことで、そのような医師を目指しやすいとも言えるでしょう。
専門分野のスキルを伸ばしたいと考える医師こそ、都市部へと転職すべきです。その他の余計なことを考えずに自らの専門分野のみ追求すればいい環境は、地方にはなかなかありません。
また、都市部の病院は症例数も多く、あらゆる患者と接することができるため、専門分野であっても幅の広い診療に携わることが可能となるでしょう。これもスキルを伸ばすためには必要な要素になります。
家族のことを考えると暮らしやすい
ここまでは医師としてのメリットを取り上げてみましたが、家族にとっても転職先の環境は重要です。配偶者や子供がいる場合には、都市部への転職で生活のしやすさを手に入れることができるでしょう。
行きたいところにすぐに行ける交通インフラが整っており、飲食店やデパートなどショッピング等に困ることもなく、幼稚園や保育園、学校なども選択肢が多いため、家族のことを考えれば都市部はやはり暮らしやすいと感じるはずです。
このあたりは好みであり全ての医師に当てはまる要素でもありませんが、家族のことを無視して転職先を決めるとトラブルの元となるため、暮らしやすさも考慮しながら都市部を選ぶか否かを判断することをお勧めします。
医師が都市部へ就職するデメリット
逆に、医師が都市部の医療機関等で働くデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
メリットばかりではなく、必ずデメリットにも目を向け、転職するエリアや地域を決定するよう心がけましょう。
地方より給与が低い
あくまでも平均給与を算出した場合ですが、都市部の方が地方よりも給与が低い傾向が見られます。とりわけ多額の年収を狙い就職や転職を考えている医師にとっては、少々気になるところでしょう。
都市部での勤務は上で紹介したように、非常に多くのメリットがあります。だからこそ、給与などを優遇せずとも医師が集まって来やすいのです。そのために求人にて提示される給与の高騰が抑えられ、結果的に平均給与が地方よりも低くなってしまっています。
高度な技術や重要な経験、即戦力となる能力等を持っていれば多額の年収を受け取ることは可能ですが、給与相場が低い点は頭に入れつつ都市部で勤務することを検討すべきでしょう。
物価が高い
家族などが暮らしやすいというメリットが都市部にはあると述べましたが、その反面、やはり物価は高くなっています。特に賃料は地方とは比べものにならず、住まいにこだわればキリがありません。駅から近い場所や便利な場所を選べば選ぶほど、収入の多くを賃料等に割かなければならなくなるのです。
その他の物価に関しても高い傾向はあるため、年収にこだわり都市部での勤務を選択したものの、結果的に貯蓄に回せる額が増えないというケースも出てくるでしょう。特に家族を持つ医師の場合には、無視できないデメリットとなるはずです。
こうした生活面への影響なども考慮した上で、都市部で働くか否かを慎重に決断しなければなりません。